【数学Ⅰ】三角比の相互関係とは?3つの公式の意味となぜ成立するのか

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すくぞう
すくぞう

博士!
ステップ1で定義はバッチリ分かったんだけど、教科書を開いたら「三角比の相互関係」っていう公式が3つも急に出てきたよ!
二乗が入っていたりして、覚えるのがすごく大変そう…

博士
博士

ふぉふぉふぉ、公式が丸ごと3つも並んでいると身構えてしまうのじゃな。
じゃが、安心してよいぞ。
この3つの公式は、何ひとつ暗記する必要などないのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

えっ!丸暗記しなくていいの?

博士
博士

うむ。
ステップ1で学んだ「定義」と、中学で習った「三平方の定理」さえ知っていれば、いつでも自分自身の手で一瞬で作れるのじゃからな。

すくぞう
すくぞう

三平方の定理って a^2 + b^2 = c^2 のこと?
それから作れるの?

博士
博士

その通りじゃ。
まずは3つの公式の全体像を見てから、なぜそうなるのか理由を順番に解き明かしていくとしようかの。

三角比の相互関係とは?3つの基本公式を整理

すくぞう
すくぞう

相互関係の3つの公式って、具体的にどういう式なの?

博士
博士

次の3つが「三角比の相互関係」と呼ばれる重要公式じゃぞい。

\tan \theta = \dfrac{\sin \theta}{\cos \theta}

\sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1

1 + \tan^2 \theta = \dfrac{1}{\cos^2 \theta}

すくぞう
すくぞう

うわぁ、やっぱり2つ目と3つ目の公式がごちゃごちゃして見づらいよ…

博士
博士

見た目の複雑さに惑わされてはならんのじゃ。
なぜこの式が成り立つのか仕組みが分かれば、覚えるまでもないことがすぐ体感できるぞい。

なぜ公式が成り立つのか?原理から導く

tanは「高さ÷底辺」そのもの(公式1の導出)

すくぞう
すくぞう

じゃあ、1つ目の公式

\tan \theta = \dfrac{\sin \theta}{\cos \theta}

はなぜ成り立つの?

博士
博士

ステップ1で学んだ目線からの定義を思い出してみるのじゃ。
視線(斜辺)を 1 としたとき、高さは \sin \theta、地面の距離(底辺)は \cos \theta だったの。

すくぞう
すくぞう

うん、覚えているよ!

博士
博士

そして \tan \theta の役割は何じゃったかの?

すくぞう
すくぞう

\tan \theta は地面の距離と高さの比(高さ ÷ 底辺)だったね!

博士
博士

その通りじゃ。
つまり \tan \theta = \dfrac{\text{高さ}}{\text{底辺}} じゃ。
そこに高さ \sin \theta と底辺 \cos \theta をそのまま当てはめるとどうなるかの?

すくぞう
すくぞう

あ!
\tan \theta = \dfrac{\sin \theta}{\cos \theta} にそのままなるね!

博士
博士

ふぉふぉふぉ、定義そのものを分数で表しただけに過ぎんのじゃよ。

斜辺1の直角三角形と三平方の定理(公式2の導出)

すくぞう
すくぞう

じゃあ、2つ目の「\sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1」は?

博士
博士

中学で習った直角三角形の「三平方の定理(ピタゴラスの定理)」を覚えているかの?
「(底辺)の二乗 +(高さ)の二乗 =(斜辺)の二乗」という公式じゃ。

すくぞう
すくぞう

もちろん覚えているよ!
x^2 + y^2 = r^2 だね。

博士
博士

ここで、視線(斜辺)の長さを 1 に固定した直角三角形を考えるのじゃ。
すると、底辺は \cos \theta、高さは \sin \theta になるの。

すくぞう
すくぞう

うんうん。

博士
博士

この直角三角形に三平方の定理をそのまま当てはめてみるのじゃ。

すくぞう
すくぞう

底辺が \cos \theta、高さが \sin \theta、斜辺が 1 だから…

(\cos \theta)^2 + (\sin \theta)^2 = 1^2 になる!

博士
博士

見事じゃ!
数学では (\sin \theta)^2 のことをカッコを省いて \sin^2 \theta と書く約束になっておるの。
順番を入れ替えれば、まさに \sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1 そのものじゃよ。

すくぞう
すくぞう

なんだ!
「斜辺が1の直角三角形で三平方の定理を使っただけ」なんだね!
公式として丸暗記する必要なんて全然なかったんだ!

3つ目の公式は丸暗記不要!秒で作り出す方法

公式2の両辺をcosの二乗で割るだけ(公式3の導出)

すくぞう
すくぞう

でも博士、一番ややこしい3つ目の「1 + \tan^2 \theta = \dfrac{1}{\cos^2 \theta}」はどうやって作るの?

博士
博士

ふふふ、この3つ目の公式は、今作った2つ目の公式 \sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1 から秒で作れるのじゃ。

すくぞう
すくぞう

秒で作れるの?

博士
博士

うむ。
公式2の「両辺を \cos^2 \theta で割る」のじゃよ。

すくぞう
すくぞう

両辺を \cos^2 \theta で割る?
計算してみるね!

\dfrac{\sin^2 \theta}{\cos^2 \theta} + \dfrac{\cos^2 \theta}{\cos^2 \theta} = \dfrac{1}{\cos^2 \theta}

すくぞう
すくぞう

真ん中の \dfrac{\cos^2 \theta}{\cos^2 \theta} は同じもので割っているから 1 になるね!

博士
博士

その通りじゃ。
そして一番左の \dfrac{\sin^2 \theta}{\cos^2 \theta} は、公式1の \dfrac{\sin \theta}{\cos \theta} = \tan \theta を二乗したものだから \tan^2 \theta に化けるのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

あ!!
\tan^2 \theta + 1 = \dfrac{1}{\cos^2 \theta} になった!!

博士
博士

ふぉふぉふぉ、順番を入れ替えれば 1 + \tan^2 \theta = \dfrac{1}{\cos^2 \theta} の完成じゃ。

公式を忘れてしまったときの導き方の手順

すくぞう
すくぞう

3つ目の公式って形が複雑だからテスト中に忘れそうだったけど、公式2を \cos^2 \theta で割ればいいだけなんだね!

博士
博士

その通りじゃ。
忘れたときは、次の2ステップで自分で作ればよいのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

2ステップ?

博士
博士

うむ。

ステップ1:三平方の定理「\sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1」を書き出す。

ステップ2:その両辺を \cos^2 \theta で割る。

すくぞう
すくぞう

これならテスト中に公式を忘れても10秒で作れるね!

三角比の相互関係の基本演習

すくぞう
すくぞう

相互関係の公式を使った計算問題にもチャレンジしてみたいよ!

問題 1 の解答

式:

相互関係公式 \sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1\sin \theta = \dfrac{3}{5} を代入します。

\left(\dfrac{3}{5}\right)^2 + \cos^2 \theta = 1

\dfrac{9}{25} + \cos^2 \theta = 1

\cos^2 \theta = 1 - \dfrac{9}{25} = \dfrac{16}{25}

\theta は鋭角なので \cos \theta > 0 です。したがって、

\cos \theta = \sqrt{\dfrac{16}{25}} = \dfrac{4}{5}

続いて公式 \tan \theta = \dfrac{\sin \theta}{\cos \theta} に代入します。

\tan \theta = \dfrac{\quad \dfrac{3}{5} \quad}{\quad \dfrac{4}{5} \quad} = \dfrac{3}{4}

答え:

\cos \theta = \dfrac{4}{5}\tan \theta = \dfrac{3}{4}

解説:

\sin \theta の値が分かっているとき、公式 \sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1 を使うことで \cos \theta を求めることができます。

\theta が鋭角(0^\circ < \theta < 90^\circ)のときは \cos \theta はプラスの値になります。

\sin \theta\cos \theta の2つが揃えば、公式 \tan \theta = \dfrac{\sin \theta}{\cos \theta} より \tan \theta も計算できます。

問題 2 の解答

式:

相互関係公式 1 + \tan^2 \theta = \dfrac{1}{\cos^2 \theta}\tan \theta = 2 を代入します。

1 + 2^2 = \dfrac{1}{\cos^2 \theta}

5 = \dfrac{1}{\cos^2 \theta}

両辺の分母と分子を入れ替えると(逆数をとると)、

\cos^2 \theta = \dfrac{1}{5}

\theta は鋭角なので \cos \theta > 0 です。したがって、

\cos \theta = \sqrt{\dfrac{1}{5}} = \dfrac{1}{\sqrt{5}}

答え:

\cos \theta = \dfrac{1}{\sqrt{5}}

解説:

\tan \theta の値から \cos \theta を求める際は、3つ目の公式 1 + \tan^2 \theta = \dfrac{1}{\cos^2 \theta} を利用します。

代入して \dfrac{1}{\cos^2 \theta} = 5 を得たあと、逆数をとることで \cos^2 \theta = \dfrac{1}{5} と求められます。

まとめと次のステップ

すくぞう
すくぞう

相互関係の公式って、丸暗記しなくても定義と三平方の定理から全部自力で作れるんだね!
1つ目と2つ目の仕組みが分かれば、3つ目の公式も割るだけで導けるから全然怖くないよ!

博士
博士

ふぉふぉふぉ、完璧じゃな。
公式は暗記するものではなく、仕組みを理解して使いこなすものなのじゃ。

すくぞう
すくぞう

次回は何を勉強するの?

博士
博士

次は、角度を90度を超えて広げていく「鈍角への拡張と単位円」を見ていくとしようかの。

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