
博士!
前回の「正負の数(マイナスの数)の基本」でマイナスが「反対の向き」だってことは分かったんだけど、マイナスの足し算や引き算になると頭が混乱してくるよ。

ふむ、具体的にどんな計算で引っかかっておるのかな?

例えば「 5 + (-3) 」みたいにマイナスを足すと減るのも不思議だし、特に「 5 - (-3) 」みたいに「マイナスを引くとなぜか増えてプラスになる」のがよく分からないよ。引いているのになんで増えるの?

そこは多くの人が最初につまずきやすいポイントじゃな。
「足す=増える」「引く=減る」という小学校までのイメージのままだと、違和感が出やすいのじゃ。
今回は日常の例えと数直線のイメージを使って、なぜそうなるのかを順番に見ていこう。
マイナスを足すとなぜ減るのか(借金カードの例え)

まずは「 5 + (-3) 」の足し算から教えて!
足しているのに答えが 2 に減るのはどうして?

日常の「お小遣いカード」と「借金カード」で考えてみよう。
「 +1 円のカード」は1円もらえるカード、「 -1 円のカード」は1円支払わなければいけない借金カードとするのじゃ。

なるほど、マイナスは借金カードなんだね。

今、手元に5円ある状態( +5 )とするじゃろ。そこに「3円の借金カード( -3 )」を1枚「追加する(足す)」と、全体として使えるお金はどうなるかな?

あっ、借金カードを追加されたら、持ち金は減ってしまうね。

その通りじゃ。「 -3 というマイナスの状態を足す(追加する)」ということは、「借金を増やす」のと同じことなのじゃよ。
だから、足し算であっても結果として全体は減るのじゃな。
5 + (-3) = 2
マイナスを引くとなぜ増えるのか(借金を取り除く例え)

じゃあ本題の「 5 - (-3) 」だよ。「マイナスを引く」となんでプラスになって増えるの?

これも今のカードで考えてみよう。
今、手元に5円のお金と、3円の借金カード( -3 )を持っている状態をイメージするのじゃ。

借金カードを持っているから、実質の価値は2円だね。

ここで、「その3円の借金カード( -3 )を引き取ってあげるよ(引く)」と言って、取り除いてくれたらどうなるかな?

あっ、借金カードを取り除いてくれたら、自分の借金が消えて、実質3円分増えたことになるね!

その通りじゃ。「借金(マイナス)を取り除く(引く)」ということは、負債が消えるわけじゃから「実質的にお金が増える(プラス)」のと同じ効果を持つのじゃよ。
だから、マイナスを引く計算は、プラスを足す計算と同じ結果になるのじゃな。
5 - (-3) = 5 + 3 = 8
数直線で考える「顔の向き」と「前後進」

借金のカードの例えでイメージは湧いたけど、数直線を使って説明する方法もあるの?

もちろんじゃ。数直線の上で「ロボットの移動」として考えると、加減の計算を共通のルールで説明できるぞ。
プラスは右向き・マイナスは左向き

まず、足し算( + )と引き算( - )の記号は「ロボットがどちらの方向を向くか」を表すのじゃ。
- + (足し算):右(プラスの方向)を向く
- - (引き算):左(マイナスの方向)を向く

なるほど。足すか引くかは「顔の向き」の指示なんだね。
後ろの数は「前進」と「バック」

そして、後ろにつく数の符号は「前に進むか、バック(後ろに進む)するか」を表すのじゃ。
- プラスの数( +3 や 3):向いている方向へ前に進む
- マイナスの数( -3 ):向いている方向とは逆にバック(後ろへ下がる)する

じゃあ、「 5 - (-3) 」をロボットで動かしてみるよ。
- スタート位置の「5」に立つ
- 引き算( - )だから「左(マイナス方向)」を向く
- 「 -3 」だから「後ろへ3マスバック」する

正解じゃ。左を向いて後ろにバックすると、ロボットはどこへ移動したかな?

あっ、左を向いてバックしたから、進んだ方向は右(プラス方向)だね。だから 5 + 3 と同じ位置にたどり着くんだね。

その通りじゃ。「左を向いてバックする」から、移動する向きは右(プラス)になる。これが「マイナスを引くとプラスになる」仕組みなのじゃな。
かっこを外す計算の手順

実際の計算のときに使う手順も整理しておきたいな。

うむ、原理が理解できたら、かっこを外して計算を整理する手順を見ておこう。
符号が2つ並んだときは、以下のルールで1つの符号にまとめるのじゃ。
- 符号が異なるとき( +- や -+ ):マイナス( - )にする
- 例: 5 + (-3) = 5 - 3 = 2
- 符号が同じとき( -- や ++ ):プラス( + )にする
- 例: 5 - (-3) = 5 + 3 = 8

「符号が異なればマイナス」「符号が同じならプラス」と整理すれば、かっこを外して計算できるね。
確かめ演習問題

問題で確かめてみるよ。
解答・解説
(1) 答え: -4
解説:
+(-7) は符号が異なるのでマイナスにまとめます。
3 - 7 = -4
(2) 答え: 10
解説:
-(-6) は符号が同じなのでプラスにまとめます。
4 + 6 = 10
解答・解説
(1) 答え: -7
解説:
かっこを外すと -2 - 5 になります。マイナス2の位置から左へ5進むので -7 です。
-2 - 5 = -7
(2) 答え: -5
解説:
かっこを外すと -8 + 3 になります。マイナス8の位置から右へ3進むので -5 です。
-8 + 3 = -5
まとめ

マイナスの足し算・引き算は「借金カードの取り除き」や「ロボットの向きとバック」で考えるとよく分かったよ。

原理から理解しておけば、符号が並んでも迷いにくくなるのじゃ。
加減ができるようになれば、次は正負の数の掛け算や割り算(乗除)へ進めるぞ。

マイナスの掛け算はどう考えるんだろう?

次回は「なぜマイナス×マイナスはプラスになるのか?」について考えていこう。

コメント