【平方根】ルートの大きさはどれくらい?大小比較と近似値の求め方

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すくぞう
すくぞう

博士、前回教えてもらったことで、ルートが「書き表せない数につけた専用の名前」だってことはよく分かったよ!

博士
博士

うむ、数の世界を広げる最初の一歩をしっかり踏み出せたようじゃな。

すくぞう
すくぞう

でもね、教科書をパラパラ見てたら、「\sqrt{5} と 2 はどちらが大きいか?」みたいな問題が出てきて、また手が止まっちゃったんだ。

名前がついたのはいいけれど、結局ルートって普通の数字と比べてどれくらいの大きさなのか見当がつかないんだよ。

博士
博士

ふぉっふぉっふぉ、良い着眼点じゃな。

「専用の名前」をつけただけでは、数直線上のどこにあるのかピンとこないのは自然なことじゃ。

すくぞう
すくぞう

そうなの?整数とルートって、見た目が全然違うから比べようがない気がするよ。

博士
博士

心配いらんぞい。ルートの中身と正方形の面積の関係を思い出せば、誰でも一目で大きさを比べられるシンプルなルールがあるのじゃ。

今回は、ルートの大きさを比べる方法と、その正体を正確に測る「挟み撃ちの原理」を順番に見ていこうかの。

ルートの大小関係と比べ方

2乗して比べるシンプルなルール

すくぞう
すくぞう

正方形の面積の関係って、どういうこと?

博士
博士

すくぞう、1辺の長さが a の正方形と、1辺の長さが b の正方形を並べてみるのじゃ。

もし a より b の方が長かったら、面積はどうなるかの?

すくぞう
すくぞう

それはもちろん、1辺が長い正方形の方が面積も広くなるよ!

博士
博士

その通りじゃな。1辺が長ければ面積も広く、逆に面積が広ければ1辺も長い。当たり前のことじゃな。

では、面積が 3 の正方形の1辺と、面積が 5 の正方形の1辺では、どちらが長いかの?

すくぞう
すくぞう

面積が 5 の正方形の方が広いんだから、1辺だって長いに決まってるよ!

博士
博士

見事じゃ。面積が 3 の正方形の1辺は \sqrt{3} であり、面積が 5 の正方形の1辺は \sqrt{5} じゃったな。

つまり、次の関係がそのまま成り立つということじゃ。

\sqrt{3} < \sqrt{5}

すくぞう
すくぞう

あ!ルートの中の数字が大きい方が、そのまま大きい数になるんだね!

博士
博士

そうなんじゃよ。正の数においては、ルートの中身の大小関係が、そのまま全体の大小関係になる。

数式として一般化すると、次のように整理できるぞい。

a > 0,\ b > 0 \text{ のとき、 } a < b \text{ ならば } \sqrt{a} < \sqrt{b}

すくぞう
すくぞう

中身の数字を比べるだけでいいんだから、ルート同士の比べ方はすごく素直だね!

整数とルートを比べる2つの方法

すくぞう
すくぞう

でも博士、ルート同士なら中身を比べればいいけど、「3 と \sqrt{7}」みたいに、整数とルートが混ざっているときはどうするの?

博士
博士

そこじゃな。形が違うものを比べるには、土俵をどちらか一方に揃えてやる必要がある。方法は2つあるのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

土俵を揃える?

博士
博士

1つ目は、「普通の整数をルートの形に変身させる」方法じゃ。

すくぞう、整数 3 をルートの記号を使って表すと、どうなるかの?

すくぞう
すくぞう

ええと、2乗して 9 になる正の数が 3 だから……

3 = \sqrt{9}

こうなるね!

博士
博士

その通りじゃ。

すると、比べる問題は「\sqrt{9}\sqrt{7} のどちらが大きいか?」に変わる。

すくぞう
すくぞう

あ!ルート同士の比べ方になった!

中身は 9 の方が大きいから、\sqrt{9} > \sqrt{7} だ。

つまり、3 > \sqrt{7} なんだね!

博士
博士

大正解じゃ。

そして2つ目の方法は、「両方を2乗して比べる」方法じゃな。

3 を2乗すると 9、\sqrt{7} を2乗すると 7 になる。2乗した結果が 9 > 7 なのじゃから、もとの数も 3 > \sqrt{7} だと判断できるのじゃ。

すくぞう
すくぞう

どっちの方法でも同じ結論になるね!

どちらを使ってもいいの?

博士
博士

うむ、自分の計算しやすい方を使えばよいぞい。

ただし、1つだけ重大な落とし穴がある。マイナスの符号がついた場合じゃ。

すくぞう
すくぞう

マイナスがついた場合?

博士
博士

例えば、-\sqrt{3}-\sqrt{5} はどちらが大きいかの?

すくぞう
すくぞう

ええと、中身は 5 の方が大きいから……

-\sqrt{5} の方が大きい?

博士
博士

そこに罠があるのじゃ!

中1で学んだ「負の数の大小」を思い出してみるのじゃ。

-3 と -5 では、どちらが大きいじゃったかの?

すくぞう
すくぞう

あ!マイナスの世界では、数字が大きいほど左側に行くから、-3 の方が大きいんだった!

博士
博士

その通りじゃ。数直線の上では、右にある数ほど大きく、左にある数ほど小さい。

プラスの世界では \sqrt{3} < \sqrt{5} じゃが、マイナスがつくと不等号の向きが逆転するのじゃよ。

-\sqrt{3} > -\sqrt{5}

すくぞう
すくぞう

危ないところだった!

マイナスがついたときは、絶対値が大きい数ほど小さくなるんだね。

不等式でルートの大きさを挟み撃ちにする

前後の整数で挟んで整数部分を見つける

すくぞう
すくぞう

大小関係の比べ方は分かったよ。

でも、例えば「\sqrt{5} は具体的にどれくらいの数なの?」って聞かれたら、どう答えればいいの?

博士
博士

それこそが、昔の数学者たちが使った「挟み撃ち」という強力な道具の出番じゃ。

すくぞう、2乗すると綺麗にルートが外れる整数を、小さい順に言ってみるのじゃ。

すくぞう
すくぞう

1^2 = 12^2 = 43^2 = 94^2 = 16……だね。

博士
博士

うむ。では、今知りたい \sqrt{5} の「5」という数字は、その平方数のうち、どことどの数の間にあるかの?

すくぞう
すくぞう

4 と 9 の間にあるよ!

博士
博士

そうじゃな。不等式で書けば次のようになる。

4 < 5 < 9

ここで、すべての数にルートをつけてみるのじゃ。さっき学んだように、中身の大小関係はルートをつけても変わらんからの。

\sqrt{4} < \sqrt{5} < \sqrt{9}

すくぞう
すくぞう

あ!\sqrt{4} は 2 で、\sqrt{9} は 3 だ!

2 < \sqrt{5} < 3

すくぞう
すくぞう

すごい!\sqrt{5} は 2 と 3 の間にあるって分かったよ!

ということは、\sqrt{5} って「2点いくつ」っていう数なんだね!

博士
博士

その通りじゃ。\sqrt{5} の整数部分は 2 だと確定したわけじゃな。

このように、前後の「2乗の数」で挟み撃ちにしてやることで、どんなルートでも「およそどれくらいの大きさなのか」を見当づけられるのじゃよ。

小数点以下を細かく絞り込む原理

すくぞう
すくぞう

整数部分は分かったけど、小数部分はどれくらいなのかな?

2.1くらい?それとも2.9くらい?

博士
博士

それも全く同じ「挟み撃ち」の考え方を繰り返すだけで、どこまでも詳しく調べることができるのじゃ。

すくぞう、2.2 と 2.3 をそれぞれ2乗してみるのじゃ。

すくぞう
すくぞう

筆算してみるね。

2.2 \times 2.2 = 4.84 で、2.3 \times 2.3 = 5.29 だ。

博士
博士

ふむ、5 という数字は、4.84 と 5.29 の間にあるじゃろ。

4.84 < 5 < 5.29

これにルートをつけると、どうなるかの?

すくぞう
すくぞう

\sqrt{4.84} は 2.2 で、\sqrt{5.29} は 2.3 だから……

2.2 < \sqrt{5} < 2.3

分かった!\sqrt{5} は「2.2点いくつ」だ!2.23とかそれくらいなんだね!

博士
博士

見事な導出じゃよ。

実際には \sqrt{5} = 2.2360679\dots と無限に続いていくのじゃが、電卓がなくても、手計算の挟み撃ちだけでいくらでも精密な値に迫ることができるのじゃ。

すくぞう
すくぞう

こうやって挟み撃ちにすれば、どんなルートでも本当の大きさを突き止められるんだね。

ルートが急に身近な数に思えてきたよ!

演習問題

ルートの大小比較と挟み撃ちによる近似値の求め方について、実際の演習問題を解いて確認していきましょう。

問題 1 の解答・解説

正の数の大小は中身の大小関係と一致し、負の数では絶対値が大きいほど小さくなります。

(1)

中身の数字を比較すると、11 < 13 です。

正の数であるため、ルートをつけた数の大小関係も一致します。

答え:\sqrt{11} < \sqrt{13}

(2)

整数 4 を根号の形に変形します。

4 = \sqrt{16}

根号の中身を比較すると 16 > 15 であるため、\sqrt{16} > \sqrt{15} となります。

答え:4 > \sqrt{15}

(3)

負の整数 -2 を根号の形に変形します。

-2 = -\sqrt{4}

正の数であれば \sqrt{4} < \sqrt{6} ですが、負の数では絶対値が大きい数ほど数直線の左側に位置するため小さくなります。

したがって、-\sqrt{6} < -\sqrt{4} となります。

答え:-\sqrt{6} < -2

問題 2 の解答・解説

不等式のすべての辺を2乗して根号を外すか、整数を根号の形に変形して中身の整数を比較します。

各辺を根号の形に変形すると次のようになります。

3 = \sqrt{9}

4 = \sqrt{16}

したがって、与えられた不等式は次のように書き直せます。

\sqrt{9} < \sqrt{n} < \sqrt{16}

すべての辺は正の数であるため、根号の中身の大小関係も一致します。

9 < n < 16

この不等式を満たす自然数 n は、9 より大きく 16 より小さい整数です。

答え:10,\ 11,\ 12,\ 13,\ 14,\ 15

問題 3 の解答・解説

\sqrt{30} の前後に位置する連続する整数の平方数を探して挟み撃ちを行います。

30 の前後の平方数は 25(= 5^2)と 36(= 6^2)であるため、次の不等式が成り立ちます。

25 < 30 < 36

各辺の正の平方根をとると、次のようになります。

\sqrt{25} < \sqrt{30} < \sqrt{36}

各辺の根号を外すと次のようになります。

5 < \sqrt{30} < 6

この不等式より、\sqrt{30} は 5 より大きく 6 より小さい数であることが示されます。

したがって、\sqrt{30} の値は 5 と小数の和(5.\dots)となるため、整数部分は 5 です。

答え:整数部分は 5

(理由:5 < \sqrt{30} < 6 より、\sqrt{30} は 5 より大きく 6 より小さいため。)

まとめ

すくぞう
すくぞう

博士、ありがとう!

ルートの大きさの測り方が本当によく分かったよ。

博士
博士

それは何よりじゃ。

今回の最も大切な要点を整理しておこうかの。

すくぞう
すくぞう

1つ目は、正の数ではルートの中身が大きいほど全体の数も大きくなること。

2つ目は、整数と比べるときは整数をルートの形に変身させるか、2乗して土俵を揃えること。

3つ目は、前後の2乗の数(平方数)で挟み撃ちにすれば、ルートが「何点いくつ」なのか手計算で見つけられること!

博士
博士

完璧な振り返りじゃよ。数直線の上でルートがどこにあるのかを掴めれば、もうルート記号を恐れることはないぞい。

次回は、このルート同士を掛け算したり割り算したりする「平方根の乗除と変形」を見ていくのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

ルートの掛け算だね!

なぜ掛け算ができるのか、次も楽しみだな!

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