【二次方程式】なぜ答えが2つある?一次方程式との違いと解の形

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すくぞう
すくぞう

博士、平方根の計算をマスターしていよいよ二次方程式に進むよ!

すごく楽しみだな。

博士
博士

ほぅ、頼もしい意気込みじゃな。

二次方程式は中学校の代数計算の集大成じゃからのぅ。

すくぞう
すくぞう

それでね、さっそく教科書を開いてみたんだけど、いきなりびっくりしたんだ。

方程式を解いた答えが「x = 2, -3」みたいに2つ書いてあるんだよ!

博士
博士

ふむ、そこに最初に引っかかったのじゃな。

すくぞう
すくぞう

中1でやった一次方程式は 2x + 6 = 10 を解いたら x = 2 みたいに答えは絶対に1つだったよね。

どうして二次方程式には答えが2つもあるの?どっちかが偽物なのかな?

博士
博士

実に自然で鋭い着眼点じゃよ。

安心しておくれ、どちらも正真正銘の本物の答えじゃ。

すくぞう
すくぞう

両方とも本物なの!?

なんで2つも答えが出てきちゃうの?

博士
博士

未知数の x が「2乗」されていることから生まれる必然なんじゃよ。

なぜ答えが2つあるのか、そしてなぜ右辺を「0」に揃えるのか、順番に見ていこうかの。

一次方程式と二次方程式の決定的な違い

なぜ二次方程式は答えが2つあるのか

すくぞう
すくぞう

どうして2乗されると答えが2つになるのかな?

博士
博士

最もシンプルな二次方程式を考えてみるのじゃ。たとえば、

x^2 = 9

という式じゃ。前回復習した平方根の意味を思い出してごらん。2乗して 9 になる数は何じゃったかの?

すくぞう
すくぞう

3 \times 3 = 9 だから 3 だよね。

……あ!マイナスの数も、マイナス同士を掛けるとプラスになるから、(-3) \times (-3) = 9 だ!

博士
博士

その通りじゃ!

x の場所に 3 を代入しても、-3 を代入しても、どちらも正しく等号が成り立つじゃろう。

すくぞう
すくぞう

本当だ!

x に 3 を入れても -3 を入れても、2乗すればどっちも 9 になって式が成り立つ!

博士
博士

だから、この方程式の解は x = 3, -3(または x = \pm 3)と、2つ存在するのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

なるほど!

プラスの数もマイナスの数も、2乗すると両方ともプラスの数になっちゃうから、元に戻すときはプラスとマイナスの「2つの道(答え)」ができるんだね!

博士
博士

見事な納得じゃな。

一次方程式 2x = 6 ならば x = 3 の1本道しかなかったが、2乗という操作が加わったことで、答えが2つに枝分かれしたのじゃ。

式の次数と答えの個数の美しい関係

すくぞう
すくぞう

じゃあ、二次方程式の答えはいつも絶対に2つあるのかな?

博士
博士

基本的には2つじゃ。

中には (x-3)^2 = 0 のように、解が x = 3 の1つだけに見える特別な場合もあるのじゃがな。

すくぞう
すくぞう

えっ、1つだけの場合もあるの?

博士
博士

これは「解が1つしかない」というよりも、「3 という解が2つ重なって1つに見えている」と考えるのじゃ。

これを数学では「重解(じゅうかい)」と呼ぶのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

重解!

2つの答えが同じ数字で重なっているんだね。

博士
博士

そうなんじゃよ。代数学には「方程式の最高次数が、解の個数を決める」という美しい原則があるのじゃ。

一次方程式(x^1)は解が1個、二次方程式(x^2)は解が基本的に2個、高校で学ぶ三次方程式(x^3)なら解が3個になるのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

すごい!

式の次数と答えの個数が綺麗に揃っているんだね!

なぜ右辺をゼロに揃えるのか

掛け算のゼロがもつ特別な性質

すくぞう
すくぞう

答えが2つある理由はよくわかったよ!でも、もう一つ気になるところがあるんだ。

一次方程式を解くときは「2x = 6」みたいに、文字を左、数字を右に集めたよね。

それなのに二次方程式は、どうして全部左に集めて「ax^2 + bx + c = 0」みたいに、右辺を 0 に揃えなきゃいけないの?

博士
博士

実に本質的な問いじゃな。

多くの人が疑問を持たずに通り過ぎてしまうのじゃが、実はこの「右辺を0にする」ことこそが、二次方程式を解く最大の鍵なんじゃよ。

すくぞう
すくぞう

0にするのが最大の鍵なの?

博士
博士

ネットの質問サイトなどでよく見かける、典型的な間違いを見てみるのじゃ。たとえば、

(x-2)(x-3) = 6

という式を見て、「掛けて 6 になるから、x-2 = 2x-3 = 3 だ!」と解いてしまう人がおるのじゃ。すくぞう、これは正しいと思うかの?

すくぞう
すくぞう

ええと、2 \times 3 = 6 だから合っているような気がするけど……

あ!でも、掛けて 6 になる組み合わせって、1 \times 6 でもいいし、(-1) \times (-6) でもいいし、0.5 \times 12 だっていいよね?

博士
博士

その通りじゃ!

掛けて 6 になる数の組み合わせなど、無限に存在してしまうのじゃ。だから右辺が 6 のままでは、答えを1組に絞り込むことが絶対にできんのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

本当だ!

候補が無限にありすぎて、どれが正解か決められないよ!

博士
博士

じゃが、もし右辺が「0」だったらどうなるかの?

A \times B = 0

掛けて 0 になる数の組み合わせを考えてみるのじゃ。

すくぞう
すくぞう

掛けて 0 になるには……

Aが0か、それともBが0かのどちらかじゃないとダメだ!

博士
博士

大正解じゃ!

2つの数を掛けて 0 になるなら、「Aが0である」か「Bが0である」かのどちらかしか絶対にあり得ん。

0以外の数をどれだけ掛け合わせても、決して0にはならんからのぅ。

すくぞう
すくぞう

あ!

0だけは「どちらかが絶対に0だ」って確実に決めることができるんだ!

二次方程式を一次方程式2つに分解する

博士
博士

まさにそのゼロの特別な性質を使うのじゃ。これを利用すると、二次方程式は驚くほど簡単な形に分解できるのじゃよ。

たとえば、次の式を見てみるのじゃ。

(x-2)(x+3) = 0

すくぞう
すくぞう

(x-2)(x+3) という2つのカタマリを掛けて 0 になっているね。

博士
博士

そうじゃ。掛けて 0 になるということは、

x-2 = 0 または x+3 = 0

のどちらかが成り立つということじゃな。

すくぞう
すくぞう

あ!これって、中1でやった普通の一次方程式じゃないか!

x-2 = 0 を解くと x = 2 だし、

x+3 = 0 を解くと x = -3 だ!

博士
博士

見事じゃ!その結果、解は x = 2, -3 と求まるのじゃ。

二次方程式は、そのままでは x^2x が混ざっていて解くことができん。じゃが、右辺を 0 にして左辺を掛け算の形にすることで、「2つの簡単な一次方程式に分解して解く」ことができるのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

すごい!

右辺を 0 に揃えるのは、0の特別な性質を利用して、難しい二次方程式を一次方程式2つに分解するためだったんだね!

博士
博士

その通りじゃ。

そして、左辺を掛け算の形に変形する技術こそが、前に学んだ「因数分解」なのじゃよ。

演習問題

二次方程式の基本的な性質と解の意味について、実際の演習問題を解いて確認していきましょう。

問題 1 の解答・解説

方程式を整理して、ax^2 + bx + c = 0(ただし a \neq 0)の形になるかを調べる。

(1)

すでに整理された形であり、2次の項 x^2 が残っているため二次方程式である。

答え:二次方程式である

(2)

左辺を展開して整理する。

\begin{aligned} x^2 + 2x &= x^2 - 6 \end{aligned}

両辺から x^2 を引いて整理すると、

\begin{aligned} 2x + 6 &= 0 \end{aligned}

となり、2次の項が消えて1次の項のみとなるため、これは一次方程式である。

答え:二次方程式ではない

(3)

左辺を展開して右辺の項を左辺に移項する。

\begin{aligned} x^2 - 4x + 4 &= 5 \\ x^2 - 4x - 1 &= 0 \end{aligned}

2次の項 x^2 が残るため、これは二次方程式である。

答え:二次方程式である

問題 2 の解答・解説

与えられたそれぞれの数を方程式の左辺に代入し、計算結果が右辺の 0 と等しくなるかを確かめる。

x = -4 のとき:

\begin{aligned} (-4)^2 - 2 \times (-4) - 8 &= 16 + 8 - 8 \\ &= 16 \neq 0 \end{aligned}

よって解ではない。

x = -2 のとき:

\begin{aligned} (-2)^2 - 2 \times (-2) - 8 &= 4 + 4 - 8 \\ &= 0 \end{aligned}

よって解である。

x = 2 のとき:

\begin{aligned} 2^2 - 2 \times 2 - 8 &= 4 - 4 - 8 \\ &= -8 \neq 0 \end{aligned}

よって解ではない。

x = 4 のとき:

\begin{aligned} 4^2 - 2 \times 4 - 8 &= 16 - 8 - 8 \\ &= 0 \end{aligned}

よって解である。

答え:-2, \ 4

問題 3 の解答・解説

AB = 0 ならば A = 0 または B = 0 である性質を利用して、一次方程式に分解して解く。

(1)

x - 5 = 0 または x + 1 = 0 であるから、

x - 5 = 0 より x = 5

x + 1 = 0 より x = -1

答え:x = 5, \ -1

(2)

x = 0 または x - 7 = 0 であるから、

x = 0

x - 7 = 0 より x = 7

答え:x = 0, \ 7

(3)

2x - 3 = 0 または x + 4 = 0 であるから、

2x - 3 = 0 より 2x = 3、すなわち x = \dfrac{3}{2}

x + 4 = 0 より x = -4

答え:x = \dfrac{3}{2}, \ -4

まとめ

すくぞう
すくぞう

博士、ありがとう!

二次方程式に答えが2つある理由も、右辺を 0 にする理由も、全部綺麗に繋がったよ!

博士
博士

うむ、素晴らしい納得ぶりじゃったのぅ。

今回学んだ最も大切な核心を振り返っておこうかの。

すくぞう
すくぞう
  • 1つ目は、2乗という操作があるからプラスとマイナスの2つの答えが存在すること。
  • 2つ目は、式の最高次数が答えの個数を決めていて、二次方程式は基本的に2つの解を持つこと。
  • 3つ目は、右辺が 0 以外の数だと掛け算の組み合わせが無数にあるけれど、0 なら「どちらかが絶対に0」と断定できること。
  • 4つ目は、右辺を 0 にすることで、二次方程式を2つの一次方程式に分解して解けること!
博士
博士

見事な整理じゃよ。右辺を 0 にして左辺を因数分解する意味が分かっていれば、もう二次方程式で迷子になることはないのじゃ。

すくぞう
すくぞう

次回は実際に因数分解や平方根を使って、いろんな二次方程式を解いていくんだね!

博士
博士

そうじゃよ。次回は x^2 = 5x の両辺を安易に x で割って解を消してしまう落とし穴や、平方根の考え方を使ったスマートな解き方をじっくり探究していくのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

解が消えちゃう落とし穴なんてあるんだね!

次回もすごく楽しみだよ!

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