【算数】分数の足し算・引き算はなぜ分母を足さない?通分の意味まで解説

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すくぞう
すくぞう

博士!
今回から「分数の計算がつながるシリーズ」が始まるんだね。
分数の計算ってルールがいっぱいあって頭が混乱するんだよ。

博士
博士

うむ、分数の計算は「通分」「ひっくり返す」など手順だけを覚えようとすると、混乱しやすい分野の筆頭じゃな。
全4回で分数の計算の理由をひとつずつ解き明かしていこう。

第1回のテーマは「分数の足し算と引き算」じゃ。

すくぞう
すくぞう

一番最初につまずいたのが、 \dfrac{1}{4} + \dfrac{1}{4} の計算なんだよ。
上も下も足して \dfrac{2}{8} にしたくなるんだけど、なんで分母は足しちゃいけないの?

博士
博士

そこは誰もが一度は通る疑問じゃな。

「上も下も足したくなる」のは、自然な感覚じゃよ。

なぜ分母を足してはいけないのか、「分母と分子の本当の役割」から順番に見ていこう。

分母と分子の本当の役割(サイズと個数)

すくぞう
すくぞう

分数の「下の数」と「上の数」って、どういう意味があるの?

博士
博士

分数は2つの数字で出来ておるが、それぞれ役割がまったく違うのじゃ。

分子(上の数):そのサイズのパーツが何個あるかという「個数」
分母(下の数):全体を何等分したかという「サイズ(単位)」

ピザをイメージしてみよう。

\dfrac{1}{4} というのは、「丸いピザを4等分したカットが1枚」という意味じゃな。

すくぞう
すくぞう

うん、4等分したうちの1枚だね。

博士
博士

では、「4等分したピザ1枚( \dfrac{1}{4} )」に「4等分したピザ1枚( \dfrac{1}{4} )」を足すと、ピザはどうなるかな?

すくぞう
すくぞう

4等分されたピザが2枚になるよ!

博士
博士

その通りじゃ。「4等分のカット」というサイズはそのままで、カットの「枚数」だけが 1 + 1 = 2枚 に増えるのじゃな。

だから、答えは \dfrac{2}{4} (約分して \dfrac{1}{2} )になる。

すくぞう
すくぞう

あっ!もし分母も足して \dfrac{2}{8} にしちゃったら、「8等分された小さなピザが2枚」になっちゃうね!

博士
博士

よく気がついたの。

分母まで足してしまうと、ピザを足したはずなのに、1カットのサイズが小さくなって全体が減ってしまうという奇妙なことが起きてしまうのじゃ。

だから、足し算や引き算では「サイズ(分母)」は変えずに、「個数(分子)」だけを計算するのじゃよ。

なぜ通分(分母を揃えること)が必要なのか

すくぞう
すくぞう

分母を足さない理由はよく分かったよ!

でも、分母が違う計算、たとえば \dfrac{1}{2} + \dfrac{1}{3} はどうしてそのまま分子を足して \dfrac{2}{5} にしちゃダメなの?

博士
博士

よい質問じゃな。

\dfrac{1}{2} は「半分に切った大きなピザ1枚」、 \dfrac{1}{3} は「3等分に切った中くらいのピザ1枚」じゃ。

サイズが違うカット同士を「1枚+1枚=2枚」と足しても、基準がバラバラで全体の量が分からなくなってしまうじゃろ?

すくぞう
すくぞう

たしかに!「1メートル + 1センチ」をそのまま足して「2」にできないのと同じだね。

博士
博士

まさにその通りじゃ。単位が違うものはそのまま足せない。

そこで登場するのが「通分」じゃな。

通分とは、「カットのサイズ(単位)を同じ大きさに切り直す作業」のことなのじゃ。

すくぞう
すくぞう

ピザの切り分け方を揃えるんだね!

博士
博士

うむ。「半分(2等分)」と「3等分」なら、どちらもさらに細かく切って「6等分」に揃えることができるのじゃ。

\dfrac{1}{2} = \dfrac{3}{6}

\dfrac{1}{3} = \dfrac{2}{6}

これで「6等分したピザ3枚」と「6等分したピザ2枚」という風に、単位(サイズ)が揃ったのじゃ。

すくぞう
すくぞう

サイズが「6等分」で揃ったから、あとは分子の個数だけを足して 3 + 2 = 5 で、答えは \dfrac{5}{6} になるんだね!

博士
博士

正解じゃ。
通分とは、大きさを揃えて正しく個数を足せるようにするための準備なのじゃな。

引き算も同じルールで解ける

すくぞう
すくぞう

引き算のときも、足し算と同じ考え方でいいの?

博士
博士

まったく同じじゃよ。

引き算は「同じサイズのパーツを減らす計算」じゃからな。

たとえば \dfrac{3}{4} - \dfrac{1}{2} を計算してみよう。

まずは分母(サイズ)を揃えるために、通分するのじゃ。

\dfrac{1}{2} = \dfrac{2}{4}

式を書き直すと次のようになるぞ。

\dfrac{3}{4} - \dfrac{2}{4}

すくぞう
すくぞう

「4等分したピザ3枚」から「4等分したピザ2枚」を引くから、残るのは「4等分したピザ1枚」だね!

博士
博士

見事じゃ。答えは \dfrac{1}{4} になるのじゃ。

引き算でも分母(サイズ)はそのまま固定で、分子(個数)だけを引き算すればよいのじゃな。

分数の足し算・引き算の手順まとめ

すくぞう
すくぞう

ここまでの内容を整理しておくね。

博士
博士

うむ。理屈が分かったら、実際の計算手順としてまとめておこう。

手順1:分母が違う場合は、通分して分母(サイズ)を揃える。
手順2:分母はそのままで、分子(個数)だけを足す、または引く。
手順3:答えの分数が約分できる場合は、最後に取り約分する。

すくぞう
すくぞう

「通分でサイズを揃えて、分子の個数だけ計算する」と覚えておけば迷わないね!

確かめ練習問題

すくぞう
すくぞう

問題で練習してみるよ。

解答・解説

(1) 答え: \dfrac{5}{7}

解説:

分母がどちらも 7 で揃っているため、分母はそのままで分子だけを足します。

\dfrac{2 + 3}{7} = \dfrac{5}{7}

(2) 答え: \dfrac{1}{3}

解説:

分母が 9 で揃っているため、分子だけを引きます。

\dfrac{5 - 2}{9} = \dfrac{3}{9}

最後にかんたんな分数に約分します。

\dfrac{3}{9} = \dfrac{1}{3}

解答・解説

(1) 答え: \dfrac{7}{12}

解説:

分母が異なるため、最小公倍数の 12 で通分します。

\dfrac{1}{3} = \dfrac{4}{12}

\dfrac{1}{4} = \dfrac{3}{12}

分母を揃えてから分子を足します。

\dfrac{4}{12} + \dfrac{3}{12} = \dfrac{7}{12}

(2) 答え: \dfrac{3}{10}

解説:

分母が異なるため、最小公倍数の 10 で通分します。

\dfrac{4}{5} = \dfrac{8}{10}

\dfrac{1}{2} = \dfrac{5}{10}

分母を揃えてから分子を引きます。

\dfrac{8}{10} - \dfrac{5}{10} = \dfrac{3}{10}

まとめ

すくぞう
すくぞう

「分母はサイズ、分子は個数」って理解すると、なんで分母を足しちゃいけないのかスッキリ分かったよ!

博士
博士

そう言ってもらえると嬉しいのう。

足し算と引き算では「サイズを揃えて個数を計算する」から通分が必要じゃったな。

すくぞう
すくぞう

うん!
じゃあ次の「かけ算」も同じように通分して計算するのかな?

博士
博士

ふふふ、そこが次の面白いポイントじゃ。

なんと、分数の掛け算では通分をする必要がないのじゃよ。
いきなり分子同士・分母同士を掛け算するのじゃ。

すくぞう
すくぞう

えっ!?
あんなに通分させられたのに、掛け算だと通分しなくていいの?
なんでルールが変わるの?

博士
博士

次回(第2回)は「なぜ分数の掛け算では通分がいらないのか?」「なぜ斜め約分ができるのか?」について解説するぞ。
楽しみに待っておれよ。

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