【一次関数】グラフの書き方と直線の式!なぜ傾きと切片で決まるのか

スポンサーリンク
すくぞう
すくぞう

博士!

前回教えてもらった「変化の割合」と「傾き」、階段を上るペースのイメージでスッキリ繋がったよ!

博士
博士

うむ、数式の「変化の割合」とグラフの「傾き」が同じ a を指している本質を掴めたようじゃな。

すくぞう
すくぞう

でもね、いざ学校のワークでグラフを描こうとすると、x に 0 とか 1 とか代入して、いちいち表を作って点を打つのがすごく面倒なんだよ。

博士
博士

ふむ、毎回表を作って計算するのは骨が折れるしのぅ。

じゃが、前々回に学んだ「切片 b」と、前回学んだ「傾き a」を使えば、表など作らなくても一瞬で作図できるのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

えっ!

表を作らなくてもグラフが描けちゃうの?

博士
博士

そのとおりじゃ。

直線のグラフを描くための「スタート地点」と「道案内」が、式の中に最初から書いてあるからの。

さらに、その仕組みを逆に使えば、グラフや2つの点の座標から「直線の式」を求めることも簡単にできるようになるぞい。

すくぞう
すくぞう

グラフを描くことと、式を求めることって、表と裏の関係なんだね!

博士
博士

素晴らしい着眼点じゃ。

なぜ傾きと切片の2つの情報だけで直線が決まるのか、その仕組みを順番に解き明かしていこうかの。

表を作らずにグラフを描く!2つのステップ

すくぞう
すくぞう

式を見るだけでグラフが描けるって、どうやるの?

例えば y = \dfrac{2}{3}x + 1 みたいな分数の傾きが入った式でも描けるのかな?

博士
博士

もちろんどんな式でも描けるぞい。

直線を引くために必要な作業は、たったの2ステップだけじゃ。

切片からスタートする確実な作図法

博士
博士

まずステップ1じゃ。

一次関数の式 y = ax + b の後ろにある「切片 b」に注目するのじゃ。

y = \dfrac{2}{3}x + 1 の切片は何かの?

すくぞう
すくぞう

後ろについている数字だから、切片は「1」だよ。

博士
博士

うむ。切片とは「x = 0 のときの y の値」、つまり y 軸と交わる点だったの。

ということは、この直線は必ず点 (0,\ 1) を通るじゃろう。

すくぞう
すくぞう

あ!計算しなくても、縦の軸(y 軸)の「1」の場所に1つ目の点が打てるね!

博士
博士

そのとおりじゃ。

グラフ用紙の真ん中にある y 軸上の (0,\ 1) に、まずはペンでしっかりと点を打つ。

これがグラフ作図の「スタート地点」になるのじゃ。

傾きの分数を使って次の点を見つける

博士
博士

続いてステップ2じゃ。

スタート地点の点 (0,\ 1) から、2つ目の点を見つけるために「傾き a」を使うのじゃ。

今回の式の傾きは何かの?

すくぞう
すくぞう

x の前についている数字だから、傾きは \dfrac{2}{3} だよ。

博士
博士

うむ。傾きとは、変化の割合(x の増加量 分の y の増加量)のことじゃったな。

ということは、分母の「3」と分子の「2」は何を表しておるかの?

すくぞう
すくぞう

分母の「3」が横に進む量で、分子の「2」が縦に上がる量だ!

博士
博士

見事じゃ!

つまり傾き \dfrac{2}{3} とは、「右へ3進んだら、上に2上がる」という道案内なのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

なるほど!

スタート地点の (0,\ 1) から、右へ3歩進んで、上に2歩上がった場所……

(3,\ 3) に2つ目の点が打てるよ!

博士
博士

そうじゃ。

まっすぐな直線は、2つの点さえ決まれば定規でピッと結ぶだけで完成する。

表を作って何個も計算しなくても、

  1. 切片の点 (0,\ b) に最初の点を打つ
  2. 傾きの案内に従って「右へ(分母)、上・下へ(分子)」進んで2つ目の点を打つ

この2つのステップだけで、誰でも正確にグラフが描けるのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

傾きが 2 みたいに整数のときはどうするの?

博士
博士

整数は分母に「1」が隠れておるから、\dfrac{2}{1} と考えればよい。

「右へ1進んで、上に2上がる」じゃな。

もし傾きが -\dfrac{3}{4} のようにマイナスなら、「右へ4進んで、下に3下がる」と考えるだけじゃよ。

直線の式を決定!なぜ2つの情報で足りるのか

すくぞう
すくぞう

グラフの描き方が分かったら、なんだか直線の仕組みが手に取るように見えてきたよ。

じゃあ逆に、「直線の式を求めなさい」っていう問題はどう考えればいいの?

博士
博士

うむ、今度はグラフから式を逆算する問題じゃな。

一次関数の式 y = ax + b を決定するためには、何個の情報が必要だと思うかの?

傾きと切片がわかれば式が決まる理由

すくぞう
すくぞう

式の中にある決めなきゃいけない文字は、傾きの a と、切片の b の2つだけだよね。

だから情報も2つあればいいんじゃない?

博士
博士

そのとおりじゃ!

数学において「分からない文字が2つ」ある場合、情報(条件)が2つ揃えば必ず1通りに決まるのじゃよ。

もし問題文に「傾き」と「切片」がそのまま書いてあれば、一番シンプルじゃな。

すくぞう
すくぞう

「傾きが3で、切片が -5 の直線の式」なら、a = 3,\ b = -5 をそのまま当てはめて y = 3x - 5 だね。

博士
博士

うむ。

では、切片が直接書いていない場合はどうするかの?

傾きと通る1点から切片を逆算する仕組み

博士
博士

例えば、「傾きが 2 で、点 (3,\ 7) を通る直線の式」を求めたいとする。

この場合、分かっている情報は何と何じゃ?

すくぞう
すくぞう

傾きが 2 って分かっているから、式は途中まで y = 2x + b って書けるよ。

でも、切片の b がまだ分からないな……。

博士
博士

そこで、もう1つの情報「点 (3,\ 7) を通る」を使うのじゃ。

グラフがその点を通るということは、x = 3 を代入したときに、y = 7 にならなければならない。

すくぞう
すくぞう

代入してみるね!

\begin{aligned} 7 &= 2 \times 3 + b \\ 7 &= 6 + b \\ b &= 1 \end{aligned}

あ!切片 b についての方程式になって、b = 1 って求まったよ!

博士
博士

見事じゃ。

傾きが分かっていれば、通る点の座標 (x,\ y) を代入するだけで、切片 b を逆算できるのじゃよ。

したがって、求める式は y = 2x + 1 と決まるのじゃ。

2つの点の座標から直線の式を求める方法

すくぞう
すくぞう

傾きと通る1点のときは代入すれば解けるんだね。

でもテストで一番よく出るのは、「2つの点 (1,\ 2)(4,\ 8) を通る直線の式を求めなさい」みたいに、傾きすら教えてくれない問題だよ!

博士
博士

ふむ、そのタイプの問題こそが定期テストの定番じゃな。

実は、この問題には「2通りの解き方」があるのじゃよ。

変化の割合を使って傾きを先に出す方法

博士
博士

1つ目は、前回学んだ「変化の割合」を使って、自力で先に傾き a を求めてしまう方法じゃ。

(1,\ 2) から点 (4,\ 8) まで、xy はそれぞれどれだけ増えておるかの?

すくぞう
すくぞう

x の増加量は、4 - 1 = 3 だね。

y の増加量は、8 - 2 = 6 だよ。

博士
博士

うむ。

では、変化の割合(傾き a)はどうなるかの?

すくぞう
すくぞう

y の増加量)÷(x の増加量)だから、

a = \dfrac{6}{3} = 2 になる!

博士
博士

これで傾き a = 2 が手に入ったの。

あとはさっきと同じじゃ。y = 2x + b に、点 (1,\ 2) を代入すればよい。

すくぞう
すくぞう

2 = 2 \times 1 + b だから、b = 0 だね!

式は y = 2x になるんだ。

変化の割合を先に計算すれば、さっきの解き方に合流できるんだね!

連立方程式に代入して解くもう1つの道

博士
博士

そのとおりじゃ。

そして、もう1つの解き方が「連立方程式」を使う方法じゃよ。

一次関数の基本の式 y = ax + b に、2つの点の座標をそのまま両方代入してみるのじゃ。

すくぞう
すくぞう

(1,\ 2) を代入すると、2 = a + b

(4,\ 8) を代入すると、8 = 4a + b

あ!ab の連立方程式になったよ!

博士
博士

うむ。この2つの式を上下に並べて引き算(加減法)をすると、何が起きるかの?

すくぞう
すくぞう

どちらの式にも「+b」があるから、引き算すると b が必ず消えるね!

\begin{aligned} 8 - 2 &= 4a - a \\ 6 &= 3a \\ a &= 2 \end{aligned}

a = 2 が出た!これを代入したら b = 0 だよ!

博士
博士

そうじゃ。どちらの解き方を使っても、全く同じ答えにたどり着くじゃろう。

実は、「連立方程式で引き算して b を消すこと」と、「2点の間で xy の引き算をして変化の割合を出すこと」は、数学的に全く同じ計算をしておるのじゃよ。

すくぞう
すくぞう

ええっ!

別々の解き方に見えて、裏でやっていることは全く同じだったんだ!

博士
博士

うむ。どちらで解いても正解じゃから、自分が計算しやすいと感じる方法で自信を持って解けばよいのじゃよ。

演習問題:直線の式の求め方

傾きと通る点、および2つの点の座標から直線の式を求める手順を確認していきましょう。

問題 1 の解答・解説

傾きが -2 であるため、求める直線の式は y = -2x + b とおくことができます。

この直線が点 (3,\ 1) を通るため、x = 3,\ y = 1 を代入します。

\begin{aligned} 1 &= -2 \times 3 + b \\ 1 &= -6 + b \\ b &= 7 \end{aligned}

切片は 7 と求まります。

したがって、求める直線の式は次の通りです。

答え:y = -2x + 7

問題 2 の解答・解説

求める直線の式を y = ax + b とおきます。

まず、2点間の変化の割合から傾き a を求めます。

x の増加量は、2 - (-1) = 3

y の増加量は、6 - (-3) = 9

傾き a は次のようになります。

a = \dfrac{9}{3} = 3

式は y = 3x + b となるので、点 (2,\ 6) の座標を代入して切片 b を求めます。

\begin{aligned} 6 &= 3 \times 2 + b \\ 6 &= 6 + b \\ b &= 0 \end{aligned}

したがって、求める直線の式は次の通りです。

答え:y = 3x

まとめ

すくぞう
すくぞう

グラフの描き方も直線の式の求め方も、全部「傾き a」と「切片 b」の2つのパズルだったんだね!

切片からスタートして傾きで進めば作図できるし、情報が2つあれば代入や連立方程式でどちらも逆算できるって理屈がよく分かったよ!

博士
博士

うむ、直線の性質を自由自在に操れるようになったようじゃな。

グラフと数式を自由に行き来できるようになると、関数の面白さが一気に広がっていくぞい。

今回の重要ポイントを整理しておこうかの。

  1. グラフ作図は2ステップ:切片 (0,\ b) に最初の点を打ち、傾き a(分数の増加量)に従って「右へ(分母)、上・下へ(分子)」進んで2つ目の点を結ぶだけで正確に描ける。
  2. 傾きと1点から切片を逆算:傾きが分かっていれば y = ax + b に通る点の座標 (x,\ y) を代入するだけで、一次方程式として切片 b を求められる。
  3. 2点を通る直線は2つの道がある:「変化の割合から先に傾きを出す方法」と「2式を立てて連立方程式で解く方法」のどちらでも解ける。本質的にはどちらも引き算で切片を消去する同じ計算である。
すくぞう
すくぞう

これで一次関数のグラフと式は完璧にマスターできた気がするよ!

でも博士、一次関数って、これからさらにどんな発展があるの?

博士
博士

いよいよ次回は、中2数学のクライマックスじゃ。

これまで別々に学んできた「連立方程式の計算」と「一次関数のグラフ」が、実は全く同じ世界を表していたという衝撃の真実、「連立方程式の解と2直線の交点の一致」を探究していくぞい。

コメント