博士!
算数と数学って何が違うの?
小学校から中学校に上がるときによく出てくる疑問じゃな。
違いを見つける前に算数をどう習ってきたかについて復習しておこうか。
算数をどういうふうに習ってきたか
数字の順番の理解
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10 というふうに数字が1つずつ増えていくことをまずは覚えました。
まず最初に数字の順番を覚えたはずじゃ。
足し算、引き算の習得
2ケタをこえるような大きな数について1つずつ数えるのは大変なので、足し算を覚えました。
また、数を減らす引き算も合わせて覚えたと思います。
ここから計算が始まったのじゃ。
かけ算の習得
さらに大きな数を扱うために、かけ算を覚えました。
かけ算を覚えるのに、まず九九を覚えたと思います。
九九を覚えないと次に進めないからのぅ。算数の苦手意識が出てくるのはこのあたりじゃ。
わり算の習得
同じ大きさで分ける「等分」をするために、わり算を覚えました。
ここで、小数、分数とあつかう数が増え、割合という「1あたりいくつか」という考え方を覚えました。
あつかう数がいきなり増えたのじゃ。さらに新しい考え方「等分」「単位」などが出てくるから、ここで詰まってしまうとつらいのじゃ。
まとめ
- 数の順番
- 足し算、引き算
- かけ算
- わり算(小数、分数)
- 割合の考え方
計算ができるようになると、数を増やして、計算し、また数を増やしてと、どんどん計算するための数を増やしていきました。取り扱う数が増えるにつれてできることが増えるので、その分時間をかけて教わります。
わり算は小学校3年生で習うと思いますが、この単元で出てくる小数・分数で数の範囲が1度に増え、すぐには習得できないので、残りの小学校すべての期間をかけて教わってます。
気が付かなかったけど、使う数をだんだんと増やしていったんだね。
その通り。そして、あつかう数が増えるとできることが一気に増える。そこでついていけず苦手に思ってしまう人も多いのじゃ。
算数と数学の違いについて
では、算数と数学の違いについてもう予想ができたかな。
さらに使う数が増えるんだね?
その通りじゃ。
負(ふ)の数の追加
算数は、正の数だけを扱っていましたが、数学では、それに負の数が追加されます。正の数をプラスの数、負の数をマイナスの数というふうな言い方もします。
マイナスで身近なものは、気温でしょう。冬など気温が0℃よりも低くなるときに、ー1℃といった表記を見たことがあるのではないですか。
今まで習ってきた数すべてにマイナスがつくので、単純に数の範囲が2倍になったと思ってええじゃろう。
文字を使った計算の追加
これからさらに数の範囲が増えても対応できるように、どんな数が入っても計算できるよう「xやy」などの文字を使った計算をするようになります。
マイナスの数を習ったと思ったら文字も出てくるので、非常に混乱しやすいのじゃ。
まとめ
算数と数学の違いについて、文字を使用するからというようなことを聞くことが多いと思いますが、数の範囲が増えるということに注目したいところです。
文字ばかりに目が行きがちで、数字の範囲が増えたことに気が付かない人が多いです。
そのため、文字の計算を覚えたとしても、数の範囲が小学校のかけ算レベルで止まってしまっており、問題が解けず苦手意識が解消されません。
指導する人は、数の範囲が増えたことを当然理解していると思って授業を進めるからのぅ。小学生のときに習うことは小学生のときに習得しておきたいところじゃ。
小学校のうちに学んでおくこと
小数と分数の四則計算
小数と分数が入った、たし算、引き算、かけ算、わり算(4つの計算方法を四則計算といいます。)はできるようになっておきましょう。
割合の考え方
割合と聞くとわかりにくいですが、「1あたりいくつか」という考え方を使った計算ができるようになっておきましょう。
具体的には、時速や面積、重さ、長さ、などです。
小学生で習うことは小学生のうちにじゃ。
それが難しいんだけど。
あとがき
算数と数学の違いについて明確にこれといった違いはありません。ただ、あつかう数の範囲が増えるので今までつまずいているのであればそのまま進めなくなります。
また、中学校の数学と高校の数学の違いについても同じで、数の範囲が増え、できることが大きく増えます。中学校でつまずいていると高校に入ってもそのままつまずくので、できるだけその時その時で習得しておきましょう。
授業は、国が定めた学習指導要領の通りに進める必要があり、大きく巻き戻って復習する時間を取ることが難しいです。わからないところが出てきたら、休み時間に先生に質問するぐらいの行動力を発揮しましょう。このブログにコメントをして聞いてくれても、もちろん大丈夫です。
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